Catana
日本由来の外来語がアンゴラに存在することがわかりました。日本の「刀」です。アンゴラではCATANAと綴られ、発音も「カタナ」です。日本刀より短く、現在は木材の伐採などで使用されています。アンゴラの国旗にはCATANAが真ん中に描かれています。
16世紀半ばから17世紀に、ポルトガルとの交易で栄えた長崎または平戸から、日本刀が南蛮船に積み込まれ、ポルトガルの植民地だったルアンダに陸揚げされた考えられます。
南蛮船はポルトガルのリスボンを目指して、マカオ、マラッカ、インドのゴア、アフリカのモザンビークを経由して、アンゴラのルアンダに寄航していました。
このCATANAが、アンゴラの歴史を塗り替える場面に登場します。
1961年にポルトガルの長く不平等な植民地支配からの解放を求めて、ルアンダ市で250人のアンゴラ人が武装蜂起しました。いわゆる”アンゴラ独立戦争”の始まりです。
銃器で武装したポルトガル軍に対し、彼らは”CATANA”だけで立ち向かったそうです。
蜂起したのは56年前の今日、2月4日です。この日は"DIA DE CATANA"(カタナの日)と呼ばれています。1975年のアンゴラ独立までこの戦争は14年間続きました。
南蛮貿易時代、当時の戦国大名はポルトガルから銃器を買い付け、日本刀や高価な着物を輸出していました。そのカタナが、300年以上たってアフリカの大地で銃器に立ち向かう武器として使用されました。
カタナがアンゴラの国運を左右する歴史の舞台に登場したことを知って、鳥肌が立ちました。