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MINAS


MINAS(ミナス)とは、地雷の意味です。

アンゴラには数え切れないほどの地雷や不発弾が

埋まっています。

その数は、誰にもわかっていません。

1000万発とも、1500万発とも言われています。

まさに、2002年まで37年間続いた内戦の負の遺産です。

地雷には、大きく対人地雷と対物地雷がありますが、

幹線道路沿いだけでなく、村落を包囲するように埋められました。

やっかいなのは、地雷の多くはプラスチック製で、金属はほんの

一部にしか使用されていません。

地中には瓶のフタや、機械の部品など、いろいろな金属の破片が

埋まっています。そのため、金属探知機で探す場合、非常に困難と

なっています。

地雷は、故意に埋まられた武器ですので、あとから埋められた場所

の見当をつけるのは、可能なようです。

その代わり、不発弾はそうはいきません。

写真はペットボトルより小さいホンモノの不発弾ですが、これで

かなりの殺傷力があります。

この不発弾は、迫撃砲で発砲され、地面に着地してそのまま爆発

せずに放置されたものですが、その後、土砂や雨に流されてしまい、

位置を特定することは非常に困難となっています。

数多く残る地雷と不発弾は、アンゴラの農業開発の障害にもなって

いて、今でも農民を中心に犠牲者が絶えません。

内戦のもう一つの負の遺産として、残った銃器がそのまま、ゲリラや

テロに悪用される場合は多いですが、幸いにアンゴラにはありません。

アンゴラ人の足元に、地雷や不発弾を残していったのは、

内戦に参戦した、アンゴラ以外の国でした。

ソ連、中国、や南アフリカ。

そして、アンゴラで地雷除去に一生懸命取り組んでいるNGOや、

支援を行っている国は、主に当時内戦に参戦していない国です。

英国、ノルウェー、や日本。

人類史上、アンゴラ内戦の37年間は、短い時間ですが、

残した禍根の重さは、計り知れないです。


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