top of page

Lixo


LIXO ....”リーショ”と読みます。

ポルトガル語で”ゴミ”という意味です。

ルアンダの町で、清掃や整備が行き届いている場所はまだ一部で、

多くの場所ではゴミがゴミ箱からあふれたり、道端に放置されています。

多いのがペットボトル、レジ袋、そして生ゴミです。

ゴミ回収が間に合っていないだけでなく、残念ながら環境に対する意識が

まだまだ希薄と言わざるを得ません。ここでは分別回収はありません。

ゴミに群がるのは、ハエ、犬、そして行くあてを失った貧しい人たちです。

若者やよれよれの浮浪者が、ゴミ置き場に群がる光景をよく目にします。

さ迷い歩いた先のゴミ箱をあさり、口に入れられるものは口にし、

持ち帰えれるものは持ち帰り、次のゴミが来るのをじっと待っています。

ペットボトルの中に残った最後の一滴の水を飲み干す人も見ます。

それもできなくなった人は、倒れ込むように日陰で横になっています。

残酷なようですが、これがアンゴラのもうひとつの現実です。

生々しい貧困と深刻な生活苦が、改善されずにそのまま放置されています。

しかし、ゴミ清掃員の人たちはしっかりと仕事をしています。

全身を覆い包むような作業服に身をかためて、一生懸命回収してます。

イーリャの海岸でも、朝はボランティアと思われる人が砂浜を清掃しています。

カメラを向けても嫌な顔を見せません。話しかけると、手を振ってくれます。

どこか彼らの背中に優しさを感じます。

アンゴラの社会には行き場を失った人たちが沢山います。

こういう優しい気持ちで手を差し伸ばしてくれる人が現れるのを、

彼らもじっと待っているのかもしれません。


bottom of page