Baobab
ルアンダの郊外には、バオバブ (Baobab) の木がたくさんあります。
幹が太いのが特長で、上半分に枝葉が盛り上がった形をしています。
”星の王子様”にも登場する、アフリカで有名な木です。
年輪がなく、樹齢は数百年と言われています。
樹齢を重ねると、幹の中は空洞化します。
雨季になると青々と茂り、
乾季になると葉が落ちます。
木は柔らかいので建築資材には向いていません。
そのため、昔から伐採されずに、残っています。
バオバブの実は”ムクワ”(Mukua)と言います。
これを乾燥させて水に溶かせば栄養価の高いジュースになります。
貧しかった時代は、人々はこれを飲んで飢えをしのいだと言われています。
内戦では、敵から身を潜めるために幹の空洞の部分に逃げ込んで、
命拾いした人々も沢山いたそうです。
現在でも、政府の許可がないと伐採ができない、貴重な木となっています。
バオバブの木はこうやってアンゴラの歴史を静かに見下ろしながら、
文字通り体を張って多くの人々を救ってきました。
別名、”生命の木”と呼ばれるバオバブの木は
静かにアンゴラの大地に根付いて、人々の生活を見守っています。