Quiçama
ルアンダから車で3時間の距離に、キサマ国立公園(Quiçama National Park) が
あります。1957年に国立公園に指定されたました。
面積は96万ヘクタールあります。日本で最大の国立公園である、北海道の
大雪山国立公園の4倍以上の面積に相当します。
ポルトガル人によって整備・管理されたキサマ国立公園は、1957年の開園当時
アフリカ有数の自然動物保護区でした。
4000頭の象、5000頭のバッファローに加え、今はアンゴラの国獣であり、
アンテロープの一種の”パランカ・ネグラ” (Palanca-negra)が生息していました。
その後、1961年から1975年に独立戦争が起き、その後、2002年まで
内戦が続き、その間、キサマ国立公園の動物は全滅しました。
象牙の密猟、狩猟、そして地雷が原因です。
今、ようやくキサマ国立公園に動物が戻ってきました。南アフリカやボツワナから
動物を移住させて、ようやく象が200頭、キリンも50頭近くになりました。
園内にはロッジが完成し、サファリーツアーも始まりましたが、開園当時の動物の
数を見るには、あと何十年もかかるでしょう。
一瞬で奪われる動物の命を元の姿まで育むには、一代では終わらない、地道な努力
が必要であることを、キサマ国立公園を訪れるたびに感じます。