Cristo Rei
アンゴラはカトリック教徒が多数を占めます。
旧宗主国のポルトガルの影響です。
どこの町にも教会があり、大きな村には礼拝所があります。
皆さん、信心深いです。
ブラジルのリオデジャネイロに立つ有名な”コルコバード
のキリスト像”と似たキリスト像が、実はアンゴラにもあります。
”ルバンゴのキリスト像”(O Cristo-Rei do Lubango)と呼ばれ、
人口20万人の小都市”ルバンゴ市”の丘に立っています。
リオのキリスト像が、1931年に立てられた後、それを模して
1957年に建立されました。
リオのキリスト像は高さ40メートルあります。
それに対して、アンゴラのは30メートルと小ぶりです。
アンゴラのは標高2000メートルにあり、おそらくアフリカで
唯一の丘に立つ堂々としたキリスト像です。
しかし、ここを訪れたときは、観光客は誰もいませんでした。
地元のカップルが一組いただけです。
目印の看板もなく、入門もなく、売店やトイレもありませんでした。
警備員が二人立っていて、暇そうにしていました。
地面には誰かが投げ捨てたゴミが、あちこちに散乱していました。
キリスト像の足元近くにもゴミが放置されていました。
アンゴラが観光に力を入れていない現実があるのは知っていますが、
とても残念な光景でした。
その晩、ライトアップされた姿が浮び上がるのが遠くから見えました。
ここのキリストは救いの手を差し伸べるのでなくて、
救いの手をじっと待っていました。