Sala de Espera
ある田舎の診療所を訪れました。
ここはアンゴラ政府や海外の支援受けて昨年開所した
アンゴラでは比較的きれいな診療所です。
周辺一帯は農村で、貧しい人たちが多く住んでいます。
待合室(Sala de espera)に入ると、
まず順番待ちの整理券をもらわなければなりません。
待合室には、ワクチンの接種を待つ人、マラリア、けが、HIV
の患者さんや、出産間もない妊婦、と様々な人が順番を待っていました。
半分は子供でした。
残念なことに、アンゴラの病院では割り込みをする人がまだ沢山いるそうです。
受付や医者にお金を渡したり、特権階級の人が順番を無視してくるそうです。
お金の無い人は、ずっと待合室で待たされます。
その間、病状が悪化したり、手遅れになる場合もあるそうです。
アンゴラの乳児死亡率は10人に一人と言われ、
5歳以下で亡くなる幼児死亡率も5人に一人と、
アフリカの中でも子供の命が、極端に短い国です。
一人の割り込みによって、一人の子供の命が犠牲になることもあります。
この待合室には、時計は置いてありませんでした。
時間が、止まったような空間でした。
しかし、命の砂時計は落ち続けていました。