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Tequenha


写真の女性はテケニアさん(Tequenha)

サントメ・プリンシペに旅行したときに、出会いました。

アンゴラ出身の修道女でした。

5年前に、ギニア湾に浮かぶこの小さな島に、移住しました。

彼女は、村人と肩を寄せ合うように

布教活動や、学校・医療施設を運営しています。

特産の木を使った土産物の作り方も村人に教えています。

そのお土産屋さんに行ってきました。

日曜日でしたが、お店を開けてくれました。

店には、色鮮やかな、木彫りの小物が沢山売られていました。

テケニアさんは、小さな木製の小箱を手に持って、

「これも村人が作ったものよ」、と教えてくれました。

作った人の顔を思い浮かべているのでしょうか。

特別な思い入れがあったようです。

カカオを形どった珍しい小物が目にとまりました。

グリーン、イエローとオレンジの鮮やかな色を使っています。

すると、教会の鐘が成り始めました。

礼拝の時間を告げています。

彼女はお店の戸締りをはじめました。

お店を出ると、道に大きな横断幕がありました。

そこには、「すべての子供たちに機会を与えて、

サントメ・プリンシペをいっしょに発展させましょう」

というメッセージが書かれていました。

”サントメ”と”子供”という言葉には、

さっき見たカカオの小物と同じ色が使われています。

これも彼女が村人と書いたに違いありません。

人に勇気と感動を与えられる人は、

小さな優しさと大きな覚悟をもった人だということを、

アンゴラから遠く離れた、孤島に移り住んだこのテケニアさん

から教わりました。


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