Mandioca
彼女の頭の上に高々と積まれているのは、”キャッサバ”です。
アンゴラでは、”マンジョカ”(Mandioca)と呼ばれてます。
原産国はブラジルです。
奴隷船に積まれて、ブラジルからアフリカに渡ってきました。
キャッサバは栄養価が高く、栽培が容易なためアフリカ大陸
に急速に普及しました。
キャッサバの葉は”キサカ”(Kissaka)と呼ばれていて、潮で炒め
たり、茹でたりして食べる、代表的な家庭料理です。
田舎にいくと、抱えられないほどの量でも、100クアンザ
(25円)しかしません。
一方、アフリカ原産の”オクラ”は、逆にアンゴラから奴隷船
に積まれて、新大陸に渡っていきました。
アンゴラではオクラを料理によく使います。
オクラを、アンゴラでは「キンゴンボ」(ki ngombo)と言います。
アメリカ合衆国のルイジアナ州では、オクラを入れたスープを
”ゴンボスープ”と呼ぶようです。
おそらく、アンゴラの「キンゴンボ」が起源でしょう。
写真の、真ん中にあるモチモチしたのがキャッサバで作ったフンジ、
その上にかかっているトマト色のスープはオクラの煮込みです。
新大陸から大西洋を渡って、アンゴラに伝わってきたキャッサバ”。
一方、アンゴラから大西洋を渡って新大陸に伝わった”オクラ”。
どちらも、奴隷船に積まれて、異国に持ち込まれました。
この野菜のおかげで生き延びれた奴隷も少なくなかったと思われます。