Mosasaurs
1億3000万年前、アフリカと南アメリカは、ひとつに繋がっていました。
その後、地殻変動によって分断し始めました。
その間に誕生した海が、大西洋です。
7000万年前、そこに、”モササウルス”(Mosasaurs)という海の恐竜が実在しました。
その化石が、アメリカの大学の研究によって、アンゴラで特に数多く発見されています。
体長は15メートル、体重は15トンあったと推定されています。
17世紀にポルトガル人が描いたアンゴラの地図には、
陸地には、象、ライオンや国獣であるパランカ・デグラが描かれています。
当時からアンゴラは野生動物の楽園だったのがうかがえます。
海の方に目を向けると、沢山のポルトガルの帆船が、沖に浮かんでいます。
そして、海の真ん中には、何やら得体の知れない、”海獣”が描かれています。
鯨の大きさですが、鯨の姿には見えません。
17世紀まで、海には恐ろしい怪物が潜んでいて、それが船を沈めている、
と人々は信じていました。
1億年前に、アンゴラ沖に実際に存在した”モササウルス”という恐竜。
400年前まで、アンゴラ沖に描かれた伝説の怪物。
偶然のようで、もし同じものだったら、と思うと、ぞくぞくします。
この絶海の大西洋をのぞむ場所に、フラミンゴ・ロッジ(Flamingo Lodge)
という宿があります。ワイルドでナチュラルな雰囲気は、外国人に人気の宿です。
ロッジの正門アーチや路肩は、鯨の巨大な骨を使って、建てられています。
まるで、座礁船のようなロッジです。
デッキのようなレストランに座ると、果てしない大西洋が一望できます。
太古に実在した海の恐竜モササウルス。
中世のポルトガル人によって信じられた怪獣伝説、
ここがジェラシック・パークの原点だと感じながら、いつまでも海を眺めていました。