Angolanidade
アンゴラニダーディ(Angolanidade)。
「アンゴラ人のアイデンテティ」、「アンゴラらしさ」という意味です。
ポルトガル植民地時代末期の1940年から50年代にかけて、
首都ルアンアを中心に、アンゴラの黒人の間で広まった運動です。
アンゴラの伝統的な芸術や文化活動の復古を通して、アンゴラの
アイデンティーを取り戻すことを人々は求め始めました。
それは、当時の文学、音楽、踊りからファッションまで広がりました。
植民地時代からの解放・自由を願って止まない人々に根強く支持され、
いまのアンゴラ人のライフスタイルやカルチャーにも影響を与えた
と言っても過言でありません。
以前紹介しました「Pano」(昨年10月7日のブログ)もその一つです。
18世紀頃に、オランダ人が東インド会社を通してインドネシアの
ろうけつ染め(バティック;Batik) をアフリカ大陸に持ち込んだのが
「Pano」の起源だと言われています。
今でも昔ながらのろうけつ染めの生地(Pano) を町で見ることができます。
そのPanoを使ったインテリアを、最近市内見かけるようになりました。
ランプのかさ、タンスの表面や絵画まで。
全て手作りです。
70年以上前の”アンゴラニダーディ運動”のおかげで、こうやって
アンゴラのユニークな文化や伝統が今でも守られていることを感じます。
自宅では「Pano」を使ったアンゴラ製のユニークなランプを使っています。
電灯のかさから放射状に伸びる影がとても幻想的で、気に入っています。
このかさの影のように、"Angolanidade"は一直線にルアンダから
アンゴラ全土に広がっていったに違いありません。